2つの人生
9年前の9月 天使は1羽の鳩になった

9年前の9月 彼女は崖から転落した

一度の人生で 記憶を残したまま生まれ変わった彼女は

あの日以来 双頭の鳩の星に棲んでいる


地球にいる彼女を抱きしめてあげたいと想う

抱きしめようとしても

彼女はするりと腕から逃げてゆくだろう

上を向いたまま 脚から血を流していることも気付かずに駆け登ってゆく彼女に

「ゆっくりまわりを見渡してごらん 幸せはすぐそばにあるのだから」と語りかけても

彼女は笑って走り去ってゆくだろう


9年前の あの9月の日

彼女は地球に別れを告げた

彼女は今も 

遠い星から 虚ろな眼で蒼い星を見つめている
























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by poeetyayo | 2006-09-17 00:00 | ◆ 詩:Poem.Poe.me ?
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